御聖体と聖母の使徒トップページへ    聖人の歩んだ道のページへ     不思議のメダイのページへ    聖ヨゼフのロザリオのページへ


十七  ヤコブと子供たちのエジプト移住



 兄たちは夢のような思いで、いそいで帰り、大きな声で父ヤコブに、「お父さん!ヨゼフは生きていて、いまエジプトの大臣になっていますよ」と言い、今までのことをすっかり、話して聞かせました。けれどもヤコブには、どうしても本当とは思えませんでした。しかし、子供たちがつぎつぎに取り出すりっぱな贈り物を見て、「ああ、私は死ぬまえにヨゼフに会うことができるのか」と言って喜びました。親子はすぐに持ちものを取りまとめてカアナンを出発し、国境にきたとき、そこで神さまにいけにえを献げました。すると神さまはヤコブに現れ、「ヤコブよ。心配することはない。私がおまえを守っている。おまえの子孫は、やがてエジプトで大きな民になる」と言われました。

 ヨゼフは父からの知らせを受けると、すぐに馬車にのって迎えに行き、父の姿を見るや、首にすがってうれし泣きに泣きました。それからヨゼフはみなをつれて、エジプトの王の前に出ました。王さまはヤコブとその子供たちのために、エジプトじゅうで一番良い土地をくださいました。

 ヤコブはその後エジプトで17年暮らしたあと、安らかに死にました。ヨゼフはりっぱな葬式をして、父のなきがらをていねいに葬りました。



 ヨゼフは百十歳になって死にました。神さまがヤコブにおっしゃったみことばどおり、ヤコブの子孫はエジプトで大きな民となり、イスラエルの子、イスラエル人などと呼ばれるようになりました。イスラエルはずっとあとになって、ユダヤ人と言われます。


一 天主の第四戒 
なんじ、父母を敬うべし。


二 神さまは第四戒で、両親を敬い、愛し、すなおに従うように命じておられます。両親ほか、目上の人、たとえば先生や年寄りなども敬い愛し、従うようにしなければなりません。


三 両親や目上を敬い、愛し、すなおにその言いつけに従うようになるためには、どうしたらよいでしょうか?




次へ       前へ戻る        聖教の本 目次へ